こんにちはこんばんはおはようございます。
突然ブログを再開しようと思ったのは、久々に面白いゲームを見つけたからです。
こちら。
もう発売から数年経っているゲームなので、ご存じの方も多いんじゃないでしょうか。
iOS版・アンドロイド版もあるようです。
現実の近代戦を生き抜く”一般人”をテーマにした作品です。
この時点で他のサバイバル系とは一線を画してますね。サバイバル系は自分でプレイしたことがなかったのですが、ここに強く興味を惹かれました。
シナリオはいくつかあるものの、基本的な流れは同じ。
1.数名のサバイバー(操作キャラクター)が空き家に隠れることを決める
↓
2.昼間は道具制作・隠れ家の修繕・食事などをする
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3.夜になったら近所の空き家や廃墟で使えそうな物・食料・武器などをかき集める(スカベンジ)
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4.停戦(シナリオごとに日数制限が変化)まで2と3の繰り返し
文字にするとこれだけなんですが、やるとけっこう大変です。
初期状態だと壁に穴が開いてるので襲撃され放題だし、このゲームには「共感度」という概念がありまして、これが非常に厄介です。
共感度が高いキャラクターほど、仲間の怪我や病気で悲しい気持ちになりやすく、ずっとそのままだと最終的に精神崩壊して動けなくなってしまうんです……。
人数が少ない・戦闘が苦手なキャラだけのシナリオだと
一人がスカベンジに行く
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残った人が襲撃されて怪我をする上に物を奪われる
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でもスカベンジに行かないとそのうち餓死・凍死する
↓
仕方ないのでスカベンジに行く
↓
残った人の怪我が悪化&うつ状態になる&物資が更に減る
↓
スカベンジに行った人も「悲しい」状態になる
↓
心身ともにズタボロ
という有様。
その後何が起こるかはプレイしてのお楽しみということで……。
最初はマルコ・ブルノ・パヴェルの成人男性三人組シナリオがおすすめです。
私はよくわからないままクリック連打してたら”父一人子一人”のシナリオが始まってしまい、二回ほど悲惨な結末になりました(マジで笑えない)
三回目のチャレンジ前に攻略wikiを見て、真ん中よりちょっと上くらいの難しめなシナリオだったことを知り、
「初回プレイでそんなんやったらそりゃ苦労するわ」
と納得しました。
一回目は18日、二回目は28日くらいまで生き延びたんですけどね……。
キャラには主に以下の点で個性が付けられています。
・顔写真
・持てる荷物の量(ゲーム内では「バックパック」。7~17まで幅がある)
・足の速さ
・力の強さ(≒戦闘能力)
・共感度
・犯罪への抵抗感
・嗜好性(タバコ、コーヒー、なし)
顔写真はまあいいとして、その他が重要です。
例えばボリスという男性キャラは力が強くて戦闘能力が高く、足が遅いというパワー全振りタイプです。
バックパックも最大の17あるので、危険なスカベンジ先に行くのも平気そうに見えます。
しかし彼、共感度と犯罪への抵抗感が両方高いので、スカベンジ先で危険人物を殺した場合、メンタルに非常に大きなダメージを受けてしまいます。
仲間が怪我をしたり殺人をした場合も同様です。
つまり精神的にはかなり弱いんですね。良識のある一般人といった感じ。
足の遅さも、敵が多い場合はかなりネックになります。
となると、ボリスが一番活きるのは、
・敵が全くいない場所
・敵を排除し終わった場所
から、物をできるだけ多く回収したい場合……ということになるわけです。
(個人の感想です)
最初からボリスで行って敵をなぎ倒し、後からメンタルケアをするプレイングもありますが、私はあまり好きじゃないのでやりません。
この人達は超人じゃなくてごく普通の民間人なんだ、と思わせてくれる要素です。
メニューの「ワークショップ」でオリジナルキャラクターを作って遊ぶこともできます。
職業や性別・体型は選べますが、細かいパラメータはいじれません。
画像はあらかじめ用意されているものから選ぶか、あるいは自分で用意した画像を使えます。
強い職業とイマイチな職業が割とはっきりしているので、そこは難易度調整の一環なんでしょうね。
シナリオも
冬の長さ・厳しさ
停戦までの期間
犯罪発生率
スカベンジ先
などを一つずつカスタマイズできます。
停戦までの期間をただ長くするだけだとグダってしまうので、面白いと思えるようなバランスにするのはなかなか難しい……。
私は
警察官(銃の扱いが得意で防衛に強い)
木こり(家具を斧で壊した際の木材・燃料の数が増える)
保険外交員(物々交換で有利になる)
の三人組で難易度をいじらず、最長期間にしてやってみましたが、途中からスカベンジに行かなくても大丈夫なくらいに物資が豊富になってしまいました。
あえて食料生産系の施設を作らないのもいいかもしれません。
このゲームで一番意義が大きいのは、「一般人にスポットを当てたこと」だと思います。
市街戦・包囲・民間人・政府軍・反乱軍といったキーワードから連想された方も多いと思うのですが、このゲームのモデルになったのはユーゴスラビア紛争のサラエボ包囲戦です。
ユーゴスラビア紛争の大まかな流れについては、以前武将ジャパン様で記事にさせていただきました。
bushoojapan.com
「ユーゴとか聞いたことない」
「ややこしくて調べる気にならない」
という方はこれを読んでいただいて、より深く知りたくなったら他の本やWeb上の記事をご覧になると良いと思います。
文末で紹介させていただいたこの本もおすすめです。
「ふくろうの本」シリーズはどれも写真が多くて見やすいですね。
図説 バルカンの歴史 (ふくろうの本) | 柴宜弘 |本 | 通販 | Amazon
新版も出ているようです。
図説 バルカンの歴史 増補四訂新装版 (ふくろうの本/世界の歴史)
戦争はそれ自体が悲劇であり、最悪の外交手段ですが、近代戦・市街戦の場合
「民間人が逃げる間もなく巻き込まれ、最も被害を受ける」
ことが最大の問題です。
戦争シミュレーションは世の中に数あれど、民間人を主役にしたゲームは本作が初めてでしょう。
開発スタッフは制作にあたり、サラエボ包囲戦の生存者たちからヒアリングを行ったそうです。
日本であれば、
「ゲームで戦争を扱うなんて不謹慎だ!そんなことには協力できない!する人はおかしい!」
「辛いことを思い出させるなんてひどい会社だ!こんな会社の製品は不買運動するべき!」
という流れになり、発売どころか制作も危うかったかもしれません。
しかし本作は多くのプレイヤーから好評と高評価を受け、発売後数日で制作費を回収するほどだったといいます。
制作スタッフが真摯に、真剣にこのゲームを作り上げたことがわかるからでしょう。
初回プレイ時の緊張感、クリア時の安堵感は正直な話、爽快なものではありません。
生きるためとはいえ、一般人に殺人や窃盗をさせるのも気が引けるものです。
(最初からゲームと割り切っているタイプの方は、そうではないかもしれませんが)
この何ともいえない感情を、ゲームという仮想現実で体験させることを思いついたスタッフに脱帽します。
私は初回クリア時に、
「もしも自分が似たような状況に陥ったら、これほど臨機応変に対応できないだろう」
と思いました。
日本でこのような包囲戦になることは、おそらくないでしょうけれども。
しかし災害なら?
今も発生が懸念されている南海トラフ巨大地震、あるいは超大型台風、予期せぬ大規模火災などで、包囲戦さながらに家を失い、物資不足に陥る可能性はあるでしょう。
戦争に巻き込まれるよりも非常に高く、そして日本に住む限り逃れられないことです。
そういうことを改めて思い起こさせてくれる作品でした。
もう一つこのゲームとスタッフの意欲的な面として、戦災孤児へのチャリティー活動に参加していることを挙げておきたいと思います。
一部のDLCを購入すると、世界中の戦災孤児を支援する団体であるWar Childへ寄付できるのです。
ゲーム内にアートを追加するWar Child Charityは収益の全額、
子供のキャラクターを追加するThe Little Onesは収益の10%が寄付されるとのこと。
ユーザーにとってもプレイングの幅が広がって楽しめますし、それでいて大きな負担になることもない額で寄付を促すというのは、非常に良い方法だと思います。
善行だとわかっていても、寄付だけを続けられる人間はそういませんから。
寄付に関係ないDLC(Storiesとついているもの)も3つあり、シーズンパスを選ぶとまとめて購入できます。
この3つはストーリー性が強く、本編とはまた違う雰囲気を楽しめました。ぜひネタバレを見ずにやっていただきたいです。
それぞれの話が独立しているので単体で楽しむもよし、シーズンパスでまとめて買うもよし。私は後者でした。
このゲームについてただ一つにして最大の欠点は、文字が小さくて読みづらいこと……;
うちのモニターが悪いのかと思ったんですが、レビューでもそういった意見が多いので仕様のようです。
文字化けや和訳がややアレなことについては、元が洋ゲーなので仕方ないかと。ゲームが進行できないというほどのものではありませんしね。
ここの開発元はFrostpunkというサバイバルゲームも出していまして、そちらでは和訳や文字の大きさも改善されているように思います。
Frostpunkも発売から時間が経っているので今更感がありますが、好きなのでいずれここに書きます。
マイクラはどうしたかというと……作ってた村の村人がいつの間にか全滅しててモチベが消失しましたorz
多分地下に設置していたTTを作動させたときに、地上でも敵がわいてやられてしまったんだと思います。護衛用のゴーレムと照明は複数置いておいたんですがね……。
またやる気が出たらやります。